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No.1 【初めまして・・・ 号】                     平成11年4月27日(火)

 5年生になって、三週間がすぎました。
ちょっぴり高学年らしくなった21人の子どもたちです。

 ちょっとは、低くなるかな?

 12日に行われた保護者会では、たくさんの方に来ていただき、本当にありがとうございました。保護者会では、幾度となく「何かありましたら、ご連絡ください。」とお話しましたが、なかなかちょっとのことでは、学校へ連絡できないことは、小学校三年生の娘を持つ身としては、実感しております。まして、職員室へ訪ねてくるなど、なかなか勇気のいることです。
 そこで、職員室の敷居を1cmでも低くしようと、学級通信を発行することにしました。ですが、何分、小3と2歳の娘の育児に追われている毎日ですので、発行は、かなり不定期になります。まして、我が奥様の目をかいくぐってパソコンの前に座るのはなかなか大変なのであります。その点、何とぞご了承ください・・・。

 大切にしたいこと

 さて、5年1組、21人の子どもたちは、毎日元気に過ごしております。私が、何かちょっと話をすると、ワーワー、ピーピー、ギャーギャー(ハイ、心当たりある人手をあげて!)と元気に反応してくれます。う〜ん、担任発表の時の静けさは、何だったんだろう・・・。でも、活気があるということは、とてもいいことです。やっぱり、学校は楽しくなくちゃいけません。
 こんな子どもたちの元気を大切にしていきたいと思いますが、もう一つ大切にしていきたいものがあります。

 掃除の時間のことです。うちのクラスは、理科室を担当しているのですが、理科室は、実験用具やら、栽培の用具やらで、ごった返しています。年度当初と言うことでもあり、私は、理科室掃除の子どもたちと、あっちを整理したり、こっちを水ぶきしたりと大わらわです。掃除の時間も終わり、「よぉし、片づけて、教室へ戻るぞぉ〜。」と声をかけます。子どもたちは、雑巾をゆすいだり、ほうきを掃除用具入れにしまいます。私は、理科室の電気を消そうとスイッチのところにいました。ある子が、ほうきを掃除用具入れの中にしまうと、スタスタと理科室を出ていきます。ところが、掃除用具入れの扉が開きっぱなしになっていました。その子は、前にほうきをしまった子が、そのまま、開けて行ったので、気にもせず、開けたままにしていたのでしょうか。私は、内心、『しょうがないなぁ・・・』とつぶやき、掃除用具入れの扉を閉めようと思いました。
 そのとき、ある子が、掃除用具入れの前に通りかかりました。その子は、雑巾で掃除していたのでしょうか、掃除用具入れに何もしまう訳ではありません。一瞬立ち止まり、開けっ放しにした子を目で追います。けれど、もう、開けっ放しにした子は、行ってしまいました。その子は、ちょっとため息をつくと、『そっと・・・』扉を閉じました。

 元気も大事です。活気も大切です。でも、このようなちょっとした思いやりや、何気ない気遣いも大切にしたいと思います。誰かが出しっぱなしにした道具を片づけてくれたり、次の人が使いやすいように整頓してくれる・・・そんな行為が認められるクラスになってほしいと思います。そういう気持ちを込めて、学級通信のタイトルを『そっと・・・』にしました。

 おっ、こんなところに・・・

 社会の勉強で、生産地調べをしました。ご家庭の協力もあり、色々な物の生産地がわかってきました。各自が持ち寄った物を、模造紙6枚分にもなる大きな日本地図に貼る作業をしている時に、ある子が、「先生、給食に出た牛乳のキャップにも、何か書いてあるよ。」と言いました。そこには、牛乳を生産している工場の住所と電話番号が書かれています。「これは、工場の住所だから、生産地と違うね。」と私が言うと「そうかぁ・・・」と残念そうな顔をしました。けれども、社会の学習では、このような自分から何かを見つけようとする態度が大切なのです。そこで、次の社会の時間に、「おっ、こんなところに携帯電話が・・・!」とわざとらしく取り出し、工場に電話をかけて、みんなが飲んでいる牛乳の生産地を聞くことにしました。みんなの予想は、やはり北海道から取り寄せているというのが、ほとんどでした。
 ○○さんが電話をかけることになり、明治乳業、市川工場に問い合わせました。結果は、主に千葉県や群馬県の牧場で生産された牛乳ということがわかりました。
 一人の子のちょっとした思いつきが、学習の幅を広げました。このように、ちょっとした疑問を、実際に自分たちで調べるという行動力が、これからは必要になってくるんだなぁと思いました。

 『BAKUママ』って何だ?

 『恐い先生』と前評判の高いBAKU先生。さて、その実体は・・・。まぁ、子どもたちに聞いていただければわかると思います。子どもたちの口から『〜な先生だよ』とお話があれば、その通りだと思います。ハイ。
 A小学校に来て、6年目に突入しました。東京オリンピックの年に生まれ(別に、こんなこと言いたくないんだけど、しょっちゅう聞かれるものですから・・・)、双子座のAB型(2×2で、4重人格とか・・・)。前述の通り『MOMO』という小学校3年生の娘と、『ASU』という2歳2ヶ月の娘、約1名(1名以上いたら犯罪です・・・)の奥様、そして、住宅ローンを両肩にのせて、日々、生活に追われております。好きな食べ物は、「餃子」。好きなテレビ番組は、もう終わってしまったけれど、「あずきちゃん」。
 こんな私ですが、1年間、よろしくお願いいたします。






No.2 【音楽鑑賞教室に行って来ました 号】            平成11年5月10日(月)

 連休は、有意義に過ごせたでしょうか。
私ですか?もちろん、たいへん有意義に過ごしましたよ。

 家庭訪問、ご協力ありがとうございました

 我が家のこの連休のメインイベントは、部屋の模様替え・・・。来る5月17日、MOMOの先生が家庭訪問にいらっしゃいます。その準備のためです。
 今まで、我が家のリビングは、じゅうたんが敷き詰めてありました。2歳のASUがいるので、牛乳はこぼすし、ゲ○は吐くし・・・。で、じゅうたんのあちこちにシミがあるのです。私は、『小さい子がいるんだから、汚れるのは当たり前』と、思っていますが、うちの奥様にしてみれば、『先生がいらっしゃるのに、こんな汚れていては困る』と半年前から、5月の連休の予定は組まれていたのです。家具をどかして、じゅうたんを取り、床を水ぶきし、ワックスを塗り、ついでに、今まで適当に済ませていたアンテナやコードを見えないように配線し直し・・・。もう、トホホであります。
 今回の家庭訪問は、玄関先で失礼させていただいておりますが、そういう経緯があるため、みなさんにご負担をかけたくなかったのです。伺うこちらとしては、気楽ですが、迎える立場としては、やはり大変ですものね。
 家庭訪問前に、ある子が、「BAKU先生は、家庭訪問で家にあがるの?」と聞いてきました。「玄関先で失礼するよ。」と答えると「よかったぁ〜、部屋を片づけないですむよ〜。」○○さん、感謝するなら、うちの奥さんにしてください。

 さて、そんな家庭訪問。いろいろお話をうかがうことができて、大変参考になりました。おうちでの様子を聞くことで、子どもたちの意外な一面を知ることもできました。お忙しい時間を割いていただき、ありがとうございました。

 5年1組は誰のクラス?

 5年生になって、一ヶ月近くたつわけですが、ちょっと気になることがあります。それは、『言われないと動けない』と言うことです。こう書くと、みんな自分勝手しているように思えるかもしれませんが、そうではありません。例えば、係活動などでは、みんな一生懸命働いてくれます。掃除の時間も、それぞれがよく考えて、頑張っています。私が気になるのは、『誰がしてもいい仕事』についてです。係活動や、掃除当番など、自分の決められた仕事は頑張るのですが、誰がやらなければいけないと決められてない仕事に気づかないのです。
 例えば、教室に落ちているティッシュ。例えば、いつまでも、しまったままの教室の窓。例えば、給食中に誰かがこぼしたご飯つぶ。すでに、私も数回踏んづけてしまいました。例えば、使いっぱなしになった道具。例えば・・・。
 こうしてみると、本来、やるべき人がいるはずのことばかりです。でも、現実にティッシュはそこに落ちているのです。5年1組の教室は、自分たちの生活の場です。使いやすく、生活しやすい教室にしていくのは、誰でもなく、自分たちなのです。

 子どもたちに、そのことを話しました。

ゆっくり、全員の手が挙がりました。

 こうして、自分たちのクラスを作っていくために、しばらく様子をみていくことにしました。もしかしたら、『先生が怒っているから(別に私は怒っていないけど・・・)、こっちに手を挙げておいた方がいいぞ。』と思った子もいるかもしれません。でも、それでもかまいません。初めて、『自分たちのクラスは、自分たちで作りたい』と意思表示してくれたのですから。
 すでに、そのことに気づいて、みんなの気づかないところで、動いてくれている人もいます。誰もが知らんふりしている中、スッとゴミ捨てに行ってくれたり、誰かが落としたご飯つぶを自分のティッシュで取ってくれたり・・・。だから、私は、彼らのこれからの行動に期待したいと思います。

 ところで、こういう話を書くと『あんた、ちゃんとやってる?』『ゴミ拾いくらい進んでやりなさいよ』などと、お子さんに小言を言いたくなると思いますが、それは、厳禁です。そういうことがあると、私は学級通信が書けなくなります。学級通信を話題にするのはかまいませんが、それが、親に怒られる元になるのでは、子どもたちもたまりませんから・・・。
 子どもたちは、日々成長しています。それが、大人の思い通りではないかもしれません。気づかないほど、ゆっくりかもしれません。でも、それでも、成長しているのです。






No.3 【たかが運動会、されど運動会 号】             平成11年5月27日(木)

 前回の学級通信を書いた翌日、うちのMOMOが一言。
「先生、家庭訪問で家にあがらないってさ。」
・・・・・・。

 こんなにあります・・・

 さて、今日この頃の話題と言えば、それは、運動会です。今年は、組体操をやると聞いて、結構、ワクワクしていた子どもたちも、その難しさ、そして、ほかの競技、多くの係活動にちょっととまどい気味です。子どもたちが運動会関係で携わっているのは、

 ・・・です。いやぁ、多いですねぇ。特に、組体操と、グランド・ドリルが大変です。
 グランド・ドリルについては、4月の終わり頃から、音楽の授業の中で進めています。特に、行進の仕方に力を入れて頑張っています。

 さて、問題の組体操ですが、その前に、運動会の練習を始めた頃に、クラスで交わされた会話をひとつ。

 この時の会話に参加していたのは、数人の子でしたので、全員がそうだとは思いませんが、確かに『できなくても、まぁ、いいか・・・。』的な雰囲気が、あることはあります。

 ♪何が君を変えたのぉ〜♪
   なんて歌がありましたね。オフコースでしたっけ?

 でも、ここ数日で、子どもたちは変わってきました。
 組体操の練習で、「先生、できないよぉ〜」「そんなの無理だよぉ」を連発していた彼ら。『波』がうまくできないと、「おまえが悪い」と友達を責めていた彼ら。クラス毎につくる技がうまくできないので「どうしたらいいかな・・・。」の問いかけに、「僕はできてるもん。」と答えていた彼ら。グランドドリルでは、『ボギー大佐』『オブラディオブラダ』の2曲を演奏するのですが、最初から、「簡単楽譜(全部 シ♭だけで演奏する)でいいや。」と言っていた彼ら。自分の希望する係になれなかったので、ふてくされていた彼ら。
 そんな彼らを、何が変えていったのでしょうか。

 みんなが帰った後、遅くまで残って楽器の練習をしていました。応援団、器楽クラブの朝練に必死になって参加していました。自分ができない技を、できる人に自分から教えてもらっていました。うまくできないために、友達に責められて泣いてしまった子の机をそっと直してあげていました。リレーの選手が練習に行ってしまった時、自分から給食当番を代わってあげていました。「どうする?どうしてもできないなら、他の人に変わってもらってもいいよ。」という私の言葉に、うつむきながらも「・・・やる、・・・やります!」と答えていました。
 最後までできなかった3人技を、教室で私と一緒に練習していました。自然に周りに集まってきた友達。やり方や、組み合わせを変えて何度も練習します。支える手がふるえています。重たさに顔がゆがみます。そして、補助なしできれいに持ち上がったその瞬間、巻き起こった大きな拍手。「できたじゃん!!」の声。
 幾度と無く、私が彼らに投げかけた「君たちは、本当にそれでいいの?」という問いかけに、子どもたちは、身をもって答えてくれました。

 運動会まで、後、数日。まだまだやることはたくさんあります。仕上がっていないこともたくさんあります。だけど・・・。

 本当に見てもらいたいものは・・・

 運動会当日、写真やビデオを撮るのもいいでしょう。でも、どうぞ、彼らの必死な姿を、そして、そこまで頑張ってきた彼らのがんばりを、その目に焼き付けてください。痛くても、苦しくても、ぐっとこらえている声なき声を、その耳で聞いてあげてください。

 もしかしたら、うまくできないかもしれません。失敗するかもしれません。他の子に比べると、うちの子は・・・と思うこともあるかもしれません。でも、そこに至るまでの彼らの姿を思い浮かべていただければ、運動会が終わって帰ってきたお子さんに投げかける言葉は、自然と決まってくるのではないでしょうか。






No.4 【ちょーりじっしゅー!! 号】                   平成11年6月19日(土)

 負けてしまった運動会・・・。でも、その中で、子どもたちは、たくさんの”一生懸命”を見せてくれました。そして、今、すでに気分は、◇◇移動教室なのであります。ですがその前に・・・。

 また、ひとつ、想い出が・・・

 すでに、運動会が終わってから、2週間以上経つのですが、何かずっと前のような気がします。4年生の時に比べ、やることがたくさんありすぎて、目が回りそうなくらいでしたが、どの子も本当に一生懸命に頑張っていました。ある子が、「何かこのクラスになって半年以上たつような気がするね。」とつぶやいていました。

 初めての調理実習

 初めての調理実習と言うことで、子どもたちは、楽しみにしていました。教科書の内容では、玉子を使った調理になっています。目玉焼きでもスクランブルエッグでもよかったのですが、やはりここは基本をと言うことで、全員、ゆでたまごを作ることにしました。それでも、サラダにしたり、玉子サンドにしたり、それぞれ工夫をしていました。
 2年間の調理実習の基礎となるので、身支度の仕方、調理用具の種類、ガスコンロの使い方、包丁の扱い方などをしっかり学習し、調理実習に臨みました。
 得意になって、みんなを仕切る子、おぼつかない手つきで包丁を握りしめる子と、色々でしたが、うまくいってもいかなくても、何事も経験が大切なのです。残念だったのは、○○君と○○さんがお休みだったこと。でも、3学期になったら、耐震工事の後にできる超デラックススーパー家庭科室(ホンマかいな?)で頑張ってほしいと思います。
 6月の初めに席替えをし、班も変わったのですが、計画は5月中に立てていましたので、昔の班で実習しました。

1班【○○君・○○さん・○○君・○○さん・○○君】

 この班は、いわゆる玉子サラダなのですが、そんじょそこらの玉子サラダと違います。レタスに玉子まではいいのですが、ミカンあり、スイカありの超豪華版。おいしそうなミカンに他の班の子も「いいなぁ、それ。あまらない?」。あまりの豪華さに「ねぇ、それってサラダ?」という担任のつぶやきも、○○さんの「サラダですっ!!」の一言できえてなくなりました。ゆでたまごは、いいゆで加減で、合格。

2班【○○君・○○さん・○○君・○○君・○○さん(お休み)】

 ここは、唯一、玉子サンドを作った班です。ゆでたまごもきちんと固ゆでになり、合格です。ゆでたまごをみじん切りにするとき、包丁の背に片手をおいて切る○○君は、なかなかです。
 紅一点の○○さんは、みんなの気づかないところで、てきぱき食器を洗ったりしていて、感心してしまいました。
 それにしても、○○君の盛りつけは、すごすぎる・・・。ちょっと、感動。

3班【○○さん、○○君、○○君、○○さん、○○君、○○君(お休み)】

 この班は、オーソドックスな玉子サラダです。基本に忠実にしっかりと作って、一番早くできあがりました。大皿に盛りつけることで、彩りもよくきれいに仕上がりました。
 ○○さんと○○さんのてきぱきとした仕切りに男の子三人組も、今日ばかりは、素直に従うのでした・・・。
 ゆでたまごの出来具合は・・・、合格です。

4班【○○さん、○○君、○○さん、○○さん、○○さん】

 ○○班長殿の「次は、これ!」「そしたら、これね!」という指示の元、調理は、どんどん進んでいきます。この班は、経験者が多く、みんななれた手つきです。下ごしらえにも、いろいろ工夫していました。
 自分たちとしては、自信なさそうでしたが、ゆでたまごは、もちろん合格です。
 
 経験のある子も、ない子も、それぞれが頑張っていました。反省に書かれていた「こんなに時間がかかるなんて思わなかった・・・」という言葉が、経験するということの大切さを物語っています。さて、次回の調理実習は、超ウルトラスーパースペシャルデラックス家庭科室だ!!






No.5 【◇◇移動教室 その1 号】                 平成11年7月1日(木)

 行って来ました、◇◇移動教室。残念ながら、天候に恵まれたといえませんが、三日間、思い切り楽しんできました。

 さあ、出発だ!

 子どもたちが、楽しみにしていた◇◇移動教室。7時25分に集まって、大勢の見送りの方を前に、出発式を行います。司会は、○○さんです。児童代表の言葉を、○○さんが、堂々と言います。
 ところで、残念なことがひとつありました。それは、○○君が体調をくずし、不参加になってしまったことです。あんなに楽しみにしていた移動教室なのに、本当に残念です。○○君、これを読んで、少しは行った気分になってくださいね。

 ○○さんも○○さんも、班長です。この出発式は、班長が行うことになっています。移動教室が始まるまでに、子どもたちは、それぞれの係に分かれて、様々な準備をしてきました。係は、次のようになっています。

班長

整美係

保健係

食事係

レク係

 こうしてみると、結構な仕事量です。連日、遅くまで残って準備した係もありました。

 ハゥ!! インディアン、バス、酔ワナイ

 さて、こうして、出発式も無事終わり、見送りの方々に大きな声で「行ってまいります!」と言い、意気揚々とバスに乗り込むのでありました。○○の入り口から、首都高に乗り、中央高速を目指してひた走ります。
 バスレクの係の子(前述の係とは別に、○○さん、○○さん、○○さん、○○さんが引き受けてくれました。)が、いろいろとクイズなどをやってくれますが、担任の耳元に懐かしの「中央フリーウェイ by Yuming」が聞こえるころには、「しぇんしぇ・・・、気ぼちわるい・・・」の声がちらほら。『こんな程度で酔っていたら、来年の日光林間学校のいろは坂は、大変だぞぉ・・・』と、つぶやきながら、対応しているうちに、バスは、○○のサービスエリアに到着し、トイレ休憩となりました。
 気分の悪かった子も、ここで、保健の○○先生、お手製の魔法の酔い止めテープを貼ってもらい、ずいぶんと回復しました。それを見ていた子が、「わぁ!何それ!僕にも貼って!」と元気いっぱいの声で(元気なら貼るなぁぁぁぁぁ!!)、○○先生の前に行列ができるほどでした。
 こうして、異様なインディアンの一団と化したA小学校の子どもたちは、再び、バスに乗り込むのでありました。

 ちゃんと勉強もしているのさっ!!

 最初に見学したのは、○○ビジターセンター。今回、リニューアルオープンで、大変近代的な施設に変わりました。このビジターセンターで、○○山の成り立ちや、周辺の自然、動植物について学習しました。

 ビジターセンターで子どもたちが見学している間にも、急にザーッと雨が降ってきたり、日が出たりと、天気は、めまぐるしく変わり、これからの波瀾万丈の三日間を予期させるのでありました。

《つ◆づ◆く》






 

No.6 【◇◇移動教室 その2 号】                平成11年7月2日(金)

 そぼ降る雨が、次第にやんできた頃、我々、第1次Mt.△△調査隊は、ベースキャンプとなる◆◆[宿舎]に到着したのであった・・・。

 第1次 Mt.XXX 調査隊 レポート

 今回、この調査隊に同行することができて、本当に幸運であった。Mt.XXX (和名:XXX山)は、未だ、謎に包まれた山である。今回のレポートで、その姿の一部でも、読者に紹介できることをうれしく思う。

 ベースキャンプに到着後、すぐさま○○調査隊長[校長先生]を中心に、討議がなされていた。それは。この天候についてである。
 悠久の歴史の中で、幾度となく、人類は、自然の脅威にその挑戦を断念してきたことか。今回の調査でも、歴史は繰り返されるのであろうか。

 雨はあがっていた。しかし、山の天候を恐ろしさを知っている者ならば、安易に大丈夫とは言わないであろう。○○[校長先生]も、そのことについては十分に承知していた。
 調査隊第一班のBAKU、第二班の○○[2組の担任]・・・誰一人口を開く者はなかった。やはり、隊員の安全を考えると断念せざる得ないのか。○○[校長先生]がつぶやいた。
「一時間、遅らせて、出発しよう・・・。」

 周りには、霧が立ちこめてきていた。もしかしたら、この霧に阻まれて調査すべきものが見えないかもしれない。しかし、決断は下された。Mt.XXX は、我々を迎えようとしているのだろうか・・・。
 隊員たちに、その連絡が伝わると、にわかに活気が満ちてきた。今回の調査のために特別に用意された最新装備。頭部を守る特殊保護ヘルメット(Koubou)、体全体を覆い、雨はもちろん、襲いくるかもしれない様々な生物を防ぐ防護服(Kappa or Pontyo)、そして、いざというときには、身を守る武器にもなる多段式の盾(Oritatami Kasa)を装備し、隊員たちは、出発地点に集合した。
 先導を務めるBAKU班長の声が山間に響く。
「出発するぞ!!」

 ベースキャンプの裏手から出発して、木々が生い茂る道を進んでいく。この道は、夜間になると、明かりが全くとどかず、真の闇となる。今晩行われる夜間調査(Kimodameshi)にも通る道である。しかし、不安をあおってもいけないと、まだ、隊員には知らされていない。
 道を左に折れると緩い坂道が延々と続く。このあたりは Bessou-ti と呼ばれ、騒音を嫌う民族が住んでいる。どうしても、心はやる隊員たちを静かにさせるのに、BAKU班長も苦労していた。
 やがて、Kanri-nin と呼ばれるこの一帯を守る者の住処が見えてくる。現地の人々の理解を得るために、親愛の意を表す言葉(kon-nitiwa)を隊員たちは、口々に発する。無表情ではあるが、応じる Kanri-nin に敵意はなさそうである。こうして、一番気を使う Bessou-ti は、我々を受け入れてくれた。

 濃い霧の中を進む隊員たちに、やがて疲労の色が見えてきた。全身にまとわりつくような霧。まるで、隊員たちの力を吸い取っているかのようである。やがて、BAKU班長が止まった。
「さぁ、入り口についた・・・。」

 ここまでで、30分強の時間が費やされている。今までは、現地の人たちのために、ある程度整備された道(Hosou-douro)であった。しかし、ここからは、本格的な山道である。特にMt.XXX 入り口から Point 1 (図参照)までの部分は、傾斜がきつく、細かく砕けた溶岩質の小石が多いため、大変滑りやすい。
 小休止を取った後、調査隊は、進み始めた。一歩一歩を確実に踏みしめ、登っていく。距離的には短いが、休み休み登っていかないと、確実に足にくる。天候のよいときならば、背後を振り返ると、雄大なLake ◇◇ が見えるはずである。しかし、いまは、どこを見ても乳白色の霧、霧、霧・・・である。視界は、10m程度しかない。
 そろそろ、Point 1 につくかと思われる頃、風が吹いた。額に汗する隊員たちをさわやかな風が包む。一瞬、霧が薄れ、眼下に広がるMt.XXX のすそ野が見える。

「おぉ!!」
 隊員たちが 喜々としてして周りを見渡しているとき、○○隊長[校長先生]は、再び決断しなければならなかった。ここで風がでるということは、更に上に上がれば、強風が吹き付けるであろう。霧の中を歩いてきたため、体力的にもつらくなっている隊員もいる。ここで、ベースキャンプに戻るか、更に調査を続行するか・・・。そのとき一人の隊員がつぶやいた。

「もっと上が見たい・・・。」

(次号に続く:感動の完結編に、乞う、ご期待!)






No.7 【◇◇移動教室 その3 号】                平成11年7月5日(月)

 隊員の小さなつぶやきが、すべてを決めた。
決断は下されたのである。 

 第1次 Mt.XXX 調査隊 レポート その2

 ○○隊長[校長先生]の決断により、希望者を募り、もう少しだけ先に進むことにした。しかしながら、ベースキャンプまで戻る時間を考えると、とても頂上までは、時間的に無理である。Point 2 まで行き、そこで引き返してくることにした。
 しかし、ここには、大きな問題点があった。それは、水筒を持ってきていないということだ。当初の計画は、1時間遅らせて、Point 1 までであった。そのため、装備をできるだけ軽くするため、水筒を持ってきていなかったのである。

 希望者は、十数名。
「時間的にもきついので、歩くペースも今までより、はやい。そして、水筒も、ないぞ・・・。それでも、行くのか。」
BAKU班長の問いかけに、深々とうなづく隊員たち。BAKU班長を先頭に再び出発した。先ほど、一瞬晴れた霧も、またもや、我々の視界をさえぎり始めている。数メートル先まで進み、振り返ると、手を振っていた残りの隊員たちの姿は、すでに乳白色の霧の中に消えていた。
 道の傾斜は、それほどでもない。しかし、両側に木立が立ち並び、雨の時には、この道が川と化しているのであろう。道は、水の流れで深くえぐり取られている。その道を、隊員たちは一歩一歩踏みしめて登る。10分ほど、黙々と登ると、ようやく Point 2 に到着した。
 ここは、晴天時ならば、休憩場所のひとつである。本当なら、額の汗を拭いながら、冷たい水筒の水でのどをうるおしているはずである。しかし、その水筒も、今はない。
 肩で大きく息をしている隊員たち。霧のため、頭から体までびっしょりである。BAKUは、時計を見る。やはり、予定より少し遅れている。
「BAKU班長、ここまで来たんだから、頂上まで行きましょう。」
一人の隊員が言った。
「だが、みんなかなり疲れているぞ。」
「大丈夫です。まだ行けます!!」
 BAKUは、隊員たちの顔を見回した。一人でも先へ行けない者がいれば、ここであきらめざるを得ない。疲れた者を残していくことはできないのだ。行くならば、全員で行くしかない。
「本当に、大丈夫なのか。」
 すべての隊員が大きくうなずいた。今ここで出発して、頂上で小休止を取り、すぐに戻ったとしても、ベースキャンプに戻る時刻は、大幅にオーバーする。予定の時刻に戻らなければ、○○隊長[校長先生]は心配するであろう。
「・・・。」
「・・・班長!!」

 BAKUは、歩きながら思った。『○○隊長[校長先生]なら、わかってくれるはずだ。』隊員の安全を確保するならば、あの休憩地点で引き返すべきだったろう。でも、隊員たちのあの顔の輝きを見たBAKUは、頂上を目指すことにしたのだった。
 道は、少し下り坂もあり、先ほどよりはずいぶん楽だ。けれども、予想どおり、風が強くなってきた。木立が大きく揺れる。やがて、 Point 3 に近づくにつれ、周りの木々が減ってくる。そして、とうとう、山の尾根のような Point 3 につく。吹きすさぶ風が最高潮に達した。普通に歩いていても、前のめりになるくらいの強風で、特殊保護ヘルメット(Koubou)すら、飛ばされそうである。
 強風と戦いながら、ようやく丸木の階段までたどり着いた。
「ここを登れば、頂上だ!!」
 BAKUの声に、皆が一斉に駈け登っていく。疲労困憊していると思われた隊員たちの、どこにこんな力が残っていたのであろうか。
 あと、数段・・・、最後の一段、そして、頂上。悪天候のため、無理と思われた頂上にたどり着いたのだ。一滴の水も口にせず、頂上にたどり着いたのだ。
 最近の若い隊員たちは、根性がないと言われる。しかし、そんなことはない。彼らは、その足で、頂上を踏みしめたのである。
 周りを見ても、深い霧に阻まれて、Lake ◇◇ も、Mt.Fuji  も見えない。一切のものが、霧の中なのである。けれども、歓声をあげ、喜びを分かち合う彼らの目には、きっと、見えていたはずである。本当の風景が・・・。

〔 完 〕

(でも、学級通信はつづくのだ・・・)






No.8 【◇◇移動教室 その4 号】                平成11年7月6日(火)

 ◇◇移動教室で子どもたちが、一番楽しみにしていたのが、この”きもだめし”です。

 やはり、基本でしょう

移動教室に行く前の子どもたちへの説明会で、「きもだめしをやります。」と言ったとたんに、「きゃぁ!」「わぁ!」と大騒ぎです。しかも、「男女ペアで行きます!!」と言うと、「えーっ!!」「どひゃぁ!!」「ぎょぇ〜!!」の状態です。
 その後も、ことある毎に、「先生、本当に男女ペアなのぉ?」と聞いてきます。その度に「男同士で、『きゃぁ!こわぁい!』って言ってたら気持ち悪いでしょ?原則は、男女ペアです!!」と答える私なのです。
 さて、XXX山から戻り、お風呂、食事、寝る準備を済ませてから、玄関前に集合します。きもだめしのコースは、前号、前々号の地図にあったように、XXX山の行き帰りにすでに2回も通っている道です。しかも、これから、出発地点に行くために更にもう1回通ります。

 かくして、きもだめしの始まりです。

 宿舎を出発したのは7時でしたが、この日の日の入りが7時9分なので、もう少し暗くなるまで、より、恐がらせる・・・、もとい、時間つぶしのために恐い話をします。◇◇移動教室に伝わる「電話ボックスでクルクル・・・」の話。「三人姉妹」の話。話している途中、どうしてもトイレに行きたいという子が出てきて、その子が戻ってくるまでに、更に、BAKU先生の奥さんが体験した本当の話など延々と続きます。すでに、半べそモードから、しゃくり上げ泣きモードに移行している子もいます。
 いよいよ、くじを引いて男女のペアを決めます。男子が2名多いので、○○先生[2組の担任]と校長先生にも参加していただきました。
 1組目の出発・・・、2組目の出発・・・と間隔をあけて出発します。半べそ状態の女の子が「先生、もう、そろそろ出発じゃないの・・・。」「そうかなぁ。」と先生。全然恐くないぜと豪語していた男の子も、「先生・・・、ずるいよぉ、さっきのペアより、全然遅いよぉ・・・。もう、出発だよぉ・・・。」と、抗議する声にも迫力がありません。

     う〜ん、青春の想い出!!
 かくして、22組、すべてのペアが、終わりました。最後に宿舎の前で集まって人数を確認します。

 と、またもや、泣き出す子たち・・・。

(ようやく、1日目の終了・・・。もちろん、まだつづくのであります。)

[この部分の写真は、ビデオカメラのナイトショットで撮影したものを加工しました]




No.9 【◇◇移動教室 その5 号】                平成11年7月9日(金)

 きもだめしも済み、◇◇移動教室の長い1日目が、終わろうとしています。

 ひそひそ、ぶつぶつ、うとうと
  すやすや、ぐぅぐぅ、がーがー(by BAKU)

 きもだめしも楽しみにしていましたが、やはり、友達と一緒に寝るというのも、子どもたちにとって楽しみのひとつでもあります。「さぁ、9時だぞぉ〜。消灯だぞぉ〜。電気消すぞぉ〜。」の先生の声に「9時なんかじゃ、寝られないよぉ〜。」と言いつつ、布団にもぐり込む子どもたち。

 パタッ、パタッ、パタッ、パタッ、パタッ、パタッ、パタッ、パタッ、パタッ・・・。

 ・・・こうして、消えゆく先生のスリッパの足音を合図に、子どもたちの夜の移動教室が始まるのです。そして、今日あったことや、怖い話や、好きな人の話で盛り上がり、先に寝ちゃったヤツを突っついてみたり、集団でトイレに行ってみたり、ガタッという廊下の音に、シーンとなってみたりするのであります。
 子どもたち諸君。先生に気づかれないように、ひそひそ話しているつもりでしょう。でもね、いつも先生がスリッパをはいてるとは限らないのだ。君たちが、何時頃までおしゃべりしていたかなんて、みんなわかっているのだよ。フッフッフッ・・・。先生に勝とうなんざ、300万年早いのだ。

 こうして、次第に静かになっていく各部屋を、12時から1時ごろに見回りに行くと・・・。「うちの子、寝相が悪いんですよぉ。」と心配なさっていた保護者のみなさまの期待(?)通り、夜の大運動会が始まっているのです。いったい、どうしたら、こんな格好で寝られるのかと思うほどの寝姿なのであります。一人一人寝相を直し、布団を掛けながら、見回る私。ふいに起きあがり、お礼を言う子。頑固に抵抗する子。「先生!!」と急に言って、「どうしたの?」とたずねると、「○¥★△・・・、◆×※£・・・。」と何やら寝言をつぶやく子と様々です。愛しい愛しい子どもたちの寝顔を見ながら、担任は、一人笑いをかみ殺しているのでありました。

 ♪朝だ、朝だ〜よ


さわやかな朝の目覚めの女子のみなさん

 朝です。6時に何か起きられないと言っていた子どもたちも、やはり、興奮するのでしょうか。ほとんどの子が、6時前に起きてきます。検温をして、歯磨き、洗面をします。もう、元気いっぱい、ハツラツとしている子もいれば、ぼぉ〜っとしている子もいます。



 朝会を終え、食事です。とってもきれいな食堂でおいしい朝食を食べ、食事係は、片づけを手伝います。
 今回、すごいなぁと感心したのが、子どもたちの働きぶりです。それぞれ、自分の仕事のやるべきことはもちろんやりますが、それ以上に自分で考えて、働いてくれる場面がたくさんありました。いつも、ピーチクパーチクうるさい子どもたち(失礼!!)も、しっかり、成長しているのだなぁと感じました。

(夏休み前に全部書き終わるかなと心配しつつも・・・、つ・づ・く)






No.10 【◇◇移動教室 その6 号】               平成11年7月12日(月)

 2日目も小雨。ついていないと言えばそれまでですが、う〜ん、残念・・・!!(あっ!!○○ちゃん[昨年まで担任していた○○くんの姉]と○○君[3年前担任していた○○君の兄]、今、『やっぱり、BAKU先生は○男』ってつぶやいただろ!!) 

 大いなる自然の力・・・

 さあ、いよいよ2日目の始まりです。バスに乗り込み、いざ、富士山へ!!◆◆[宿舎]を出たところで、噂の電話ボックスを見つけ、大騒ぎしながら、少し、霧雨の降る中、スバルラインへと向かいます。
 今日のバスガイドさんは、なかなかベテランで、子どもたちに色々な話をしてくれて、くねくね曲がる道にあまり酔う子もいません。標高が上がるにつれ、周りの風景は、様々に変化していきます。しばらく走ると、眼下に雲海が広がります。
 奥庭と言うところは、五合目のすぐ下にあり、富士山に吹き付ける風が作った広大な庭園です。バスを降りたとたん、強い風が吹き付けます。あまりの風の強さにカサもさせません。10分ほど歩いて後ろを振り返ると、広々と広がる奥庭は、本当に神秘的でした。遙か彼方に見えるひとかたまりの雲が、かなりの速さでまっすぐ自分たちの方に(自分たちの上ではありません!!)進んできます。
 少し開けたところで、写真を撮るために止まりました。風が雨粒を子どもたちにたたきつけます。後日できあがる写真を見ていただければ、そのすごさがわかると思います。
 吹き飛ばされそうになりながら、バスに戻ると、すぐに五合目に到着します。さっきの奥庭での風に驚かされましたが、五合目の風は、それ以上です。話す声さえ聞こえないくらいの暴風で、子どもたちも(本当に!)飛ばされそうです。
 富士山は、国立公園内ですので、一切の動植物、鉱物も持ち出し禁止です。足元に転がる溶岩の固まりもダメです。

・・・ここで一句、『五合目で ツイスト 踊る 子どもかな』

 青空の下、遠く南アルプスまで見えるのも富士山です。そして、歩くのもままならないほど強風が吹き付けるのも富士山です。五合目付近の木々が、3m程度しか成長できないのも、片葉の葦のごとく、幹の片側しか枝が伸びることができないのも、富士山にたたきつける強風のなせる技です。人間の思うとおりにならないのが自然なのです。そんなことを実感した数時間でした。

 ♪迷子の迷子の・・・

 宿舎に戻り、昼食を食べ、午後は、樹海、氷穴、風穴の見学です。
 バスを降りて、歩き始めたのは、樹海の入り口にあたり、まだ地面は、普通の土と変わりありません。それが、進むにつれ、溶岩がむき出しになった地面へと変わってきます。水たまりが多く、とても歩きづらかったのですが、子どもたちは、話には聞いていた例の看板を見つけると、目を丸くしています。

 (実際に歩く道は、遊歩道として整備されていますので、迷うことはまずありませんので、ご心配なく・・・。)

 いつまで樹海が続くんだろうと思われた頃、急に開けた場所に出て、ここが氷穴の入り口です。下へと続く階段を3mほど下りると、さっきのことが嘘のように、『ひんやり』としてきます。それが『寒い』に変わる頃には、ほとんどはいつくばる状態でなければ、通れないところもあるほど、狭い通路を頭をぶつけないように進んでいきます。ひとまわりして出口に出ると、めがねが曇り、みんな一斉に「蒸し暑〜い!!」
 氷穴を出て、更にしばらく歩くと、今度は風穴です。どちらかというと、風穴の方が歩きやすく、ダイナミックさには。欠けるのですが、一番奥には、実際に利用されている貯蔵庫や、ヒカリゴケなどがあります。
 今回は、本当に天候に苦しめられましたが、『実際に体験する』ということは、大人が思っている以上に子どもたちには必要なことなのです。テレビや写真からでは決して伝わってこない何かがあるのです。環境破壊など、人間と自然の共存を真剣に考えなければならない現在、『体験する』ことは、彼らの将来にとって本当に重要なことかもしれません。

  (珍しく真面目な締めくくりで、次号へつづく!!)






No.11 【◇◇移動教室 その7 号】               平成11年7月14日(水)

 きもだめしと同じくらい、子どもたちが楽しみしていたキャンプファイヤー。レク係が、何日も何日も準備をしてきたキャンプファイヤー。空を見上げると・・・。

 ♪も〜えろよ、もえろ〜よ・・・

 これまた、判断に苦しむ天候です。今、やんでいたかと思えば、また降り出す。とにかく、外で始めて、雨が降ってきたら、多目的ホールで続きをやろうと、キャンプファイヤーを始めました。
 ケンカをしている人間たちに、校長先生、扮する火の神が、友情、希望などの火を分け与えます。こうして、セレモニーも終え、いよいよ各班の出し物です。「点数がむちゃくちゃなクイズ」、「寸劇:恐怖の○○ばばぁ」、「おじゃる丸『プリン賛歌』の歌と踊り」、「寸劇:今日の朝」「パントマイム」「寒いギャグ十連発!!」など、それぞれ、工夫して大変おもしろかったです。
 各班の出し物の途中で、レク係が「TOTOベンキ」なる踊りをみんなにプレゼント。レク係が、この某社の宣伝にもなりかねない踊りを踊り出すと、みんな大喜びで踊り出します。
さぁ、保護者のみなさんもご一緒に!!

誰も一緒にやらないって・・・

 そびえ立つ、富士の山・・・

 レク係と一緒に、裏庭でキャンプファイヤーの準備をしているとき、○○先生[2組の担任]が猛ダッシュで走ってきました。何事かと思いきや、「BAKU先生!!今、富士山が見える!!」
 すでに日は落ち、夕闇が迫りくる中、富士山は、ようやくその雄大な姿を子どもたちの前に現してくれました。紺色の空を背景に黒々とそびえ立つ富士山。五合目よりも上の方にいくつか明かりがまたたいています。

 キャンプファイヤーの荷物を持ったまま、しばらく見入ってしまいました。最初から、見えていれば、こんな気持ちにはならなかったと思います。ひとしきり、沈黙が続いた後、子どもたちは、キャンプファイヤーの準備のため、また、走り出しました。

 ♪ちゃ〜ら、ちゃ〜ららららん・・・[夜空ノムコウのイントロ]

 いつ雨が降るかと心配しながらの、キャンプファイヤーです。けれども、時間の関係で「飛び入り」と「ハレルヤ」は、中止にしましたが、結局、それら以外は、すべて外でやることができました。ゲームや歌を歌う楽しいキャンプファイヤー・・・。誰も口には出さないけれど、密かに期待(?)しているのが、フォークダンスなのです。
 フォークダンスと言えば、誰がなんて言っても、やっぱり、オクラホマミキサーですよね!!(保護者一同 うなずく)◇◇に来る前に、一度練習しましたが、最初は、「え゛〜!!」「やだぁ〜!!」と叫んでいた子どもたちも、しっかり手をつないで、結構上手に踊ります。(保護者一同 にやける)
 全世界共通である「フォークダンスにおけるひとり前の法則」のとおり、「あっ、もうすぐあの子と踊れる・・・」と思うと、必ずひとり前で終わってしまい、子どもたちからは、「もう一度やろう!!」の声も聞かれました。(保護者一同 遙か昔の青春の想い出をしみじみと思い出す・・・)


 最後に、「夜空のムコウ」を歌います。ギターの音が、小さくなる頃には、キャンプファイヤーの火も小さくなります。こうして、またひとつ、新しい想い出が生まれました。

(通知表を作成しているこの時期に、まだ、2日目・・・。       
もう、大変だから、これで終わりって言ったら、怒りますよねぇ・・・。 
だから、また、つづく!!)







No.12 【◇◇移動教室 その8 号】               平成11年7月17日(土)

 いよいよ(・・・っていうか、これを書いている私にとっては、ようやく)3日目に突入!!今日は、◇◇の湖畔の散策だけど・・・。外は、霧雨・・・。

 ハレルヤ!!

 この程度の霧雨なら、湖畔の散策には、問題ありません。けれども、天候不順の中、色々見学して回った子どもたちは、結構疲れています。天候のことを気にせずに、思い切り楽しませてあげたい・・・。そんな気持ちから、思い切って、散策は中止!!そのかわり、多目的ホールで「班対抗 室内オリンピック'99」を開催することにしました。
 小さな紙を好きな形にして、できるだけ、遠くまで飛ばす『やり投げ』。いわゆる、人間知恵の輪の『頭の体操』。丸めた新聞紙をバーベル代わりにして、目をつぶって自分で1分間を数え、1分経ったと思ったら、さっとバーベルをあげる『重量挙げ』。この『重量挙げ』では、○○君が室内オリンピック史上(?)最高の1分ジャストで、みんなを驚かせました。
 また、途中には、アトラクション『大工のきつつきさん』をやるなど、各選手の緊張をほぐすのも忘れません。

 こうして、「班対抗 室内オリンピック'99」もおわり、最後に閉会の歌『ハレルヤ』です。

 こんな風に私がギターを弾きながら、みんなに問いかけると、子どもたちは、それにあったように、または、それに該当する人だけで「ハレルヤ」と答えます。
 「好きな人がいる人」の問いかけには、女子の多くが「ハレルヤ!!」、「両想いの人」には、約1名「ハレルヤ!!」でした。

 君たちの気持ちは、よぉ〜く、わかったぞ。


 室内レクの後、最後の昼食を食べ、閉校式。いよいよ◇◇ともお別れです。閉校式での児童代表の言葉は、最初、○○君がやることになっていたのですが、残念ながら不参加になってしまったので、急きょ、○○さんにお願いしました。前の晩、みんなが消灯した後、私と二人、◆◆[宿舎]のロビーで、遅くまで練習してくれました。その甲斐あって、大変立派に代表の言葉をやり遂げてくれました。
 バスに乗り込み、◆◆[宿舎]の職員の方が手を振って見送りしてくださる中、◆◆[宿舎]を後にしました。そして、バスは、一路、東京へと走り続けます。
 
 この3日間で、子どもたちは、何を学んだのでしょうか。富士山周辺の自然・・・それもあるでしょう。でも、私には、言葉ではうまく表せない、何かもっと違うもののような気がします。
 ある子が、いつも部屋の上履きを気にかけ、きちんとそろえていました。係としての仕事でもあるのだけれど、「しょうがないなぁ」とつぶやきながら、上履きをそろえているその姿が、すごく印象的でした。
 それぞれが、何かを学んだ3日間なのでした。

(ふぁ〜、ようやくこれで眠れる・・・ おzわzり)


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